エッジコンピューティング とデータの未来

edge computing future

クラウドを超えて進む、より高速なデータ処理の秘訣は、「エッジ」にあります。

クラウド コンピューティングは、データ ストレージ と、インタ―ネット上でアクセスされたサーバーでの処理の双方を中央化するために、大きく邁進してきました。このアプローチは確かにビジネスにとって優れている一方(これなしに、Slack や Dropbox などのサービスはあり得ません)、新しいモデル は、当初はクラウドコンセプトとは一致しないと思われた興味を集め始めています。

これは、「エッジコンピューティング」と呼ばれ、Amazon、 Microsoft 、 Googleサーバーなどが提供するリソースを利用するのではなく、情報を処理するために高度にローカルなコンピューターの分散型ネットワークを使用するものです。これは、技術面での後退のように思われるかもしれません。結局、EメールからNetflixまでの現代のサービスのほぼすべてが、規模を拡大して動作するためにクラウドを使用しています。しかしエッジコンピューティングには、いくつかの重要なメリットがあり、データの収集や使用方法に大きな変革をもたらしています。またそれだけでなく、 全く新しいアプリケーションや使用例の可能性を開いています。

エッジコンピューティングがフォグコンピューティングと出会う場所

 単純に言えば、エッジコンピューティングは、データの物理的ソースに位置する専用のコンピューターを使用しているということであり、これらのコンピューターは、クラウドに作業負荷をアンロードするのではなく、そのデータをローカルに処理します。これにより、ローカライズしたエッジAIと組み合わせてリアルタイムで処理し、瞬時に決定することができます。

エッジコンピューティング はいわゆる「フォグコンピューティング」と共に作動しますが、そこではローカルネットワークのレベルでデータ処理が行われます。したがって、典型的なエッジ/フォグ/クラウドモデルでは、いくつかのデータが収集され、エッジで使用することになります。この場合、非常に高速なローカルな結果が発生しており、フォグサーバーは一つ上のレベルのデータの (エッジコンピューターのリソースを圧倒する)データを処理し、クラウド コンピューティングは高度なレベルのビジネス分析やビッグデータのクエリに使用されています。

エッジコンピューティングが必要な理由とは?

クラウドが達成した (あるいは置き換えた)内容を元に戻すのではなく、エッジコンピューティングは、自動車、企業、スマートシティなどの重要な市場分野全体で、 レイテンシを削減し、アプリケーションのカスタマイゼーションを向上させる補足的技術です。

これらの分野は、データによって変化します。実際、 データはしばしば現代のビジネスにとっての潤滑油であると説明され、新しい見識を現在の 操作に提供し、新たな成長機会を潜在的に発見することのできる分析を伴います。モノのインターネット (IoT) 技術の台頭によって、 企業はかつてより多くのデータにアクセスするようになりました。実際、 Gartner は 2020 年までに多くのモノのインターネット( IoT)デバイス (センサー、カメラ等) が200億以上に成長すると報告しています。 [1]

エッジコンピューティング とデータの未来-1
工場内のIoTデバイスは、エッジで分析を行いあらゆる製造プロセスを監視することができます。

潜在的に処理できるデータ が多いクラウド コンピューティングシステムは、通常速度と利用可能性という2つの主要な問題に直面しています。

現代のデータセットを処理する際に、速度は重大な問題です。情報をクラウドに送信して処理しリアルタイムで受け取りたいと思う場合、レイテンシが大きな問題となります。最も高速のインターネット接続とクラウドプラットフォームでさえ、遅延を引き起こす可能性があります。

エッジコンピューティングでは、データソースで処理が行われ、著しく応答時間を削減します。これは、例えばリアルタイムの状況センサー データが重要となる自動走行車で役立つことがわかります。

信頼性と性能の向上

クラウドコンピューティングでは、オフラインの利用可能性がごく少数に限定された、役に立つ高速の常時オンの接続が必要であるため、利用可能性が第二の大きな問題となります。信頼性の高いインターネット接続は、地理的位置やハードウェアの制限にかかわらず、必ずしも実際に役立ったり利用可能であるとは限りません。

再度言いますが、エッジコンピューティングが輝く一つの分野は、自動走行車の継続的な開発にあります。車載センサーから膨大な量のデータを収集しながら、搭乗者が目的地を瞬時に、そして安全に決定できるようにする必要があります。自動走行車がインテリジェンスを求めてインターネット接続に頼らなければならないとしたら、信頼性をもって操作することはできません。

ローカルでデータを処理することにより、自動車は必要とされる速度で差し迫った環境に反応できます。これは、クラウドベースのシステムではかなわないことです。

クラウドで操作する

クラウドから孤立したエッジシステムとは違い、これらはより広いクラウド戦略の一部となる可能性があります。初心者にとって、エッジシステムはデータコレクターであり、クラウドに送信される前に情報をフィルターしたり最適化することができます。このフィルタープロセスは.帯域幅や ストレージの費用を節約することが可能であり、クリーンで関連性のあるデータを提供して後に分析することができます。

エッジコンピューティング とデータの未来-2
自動運転車は、エッジコンピューティング技術と車載AIなしには、完全な自立の方向に向かって進歩することはできません。

 

第二に、エッジデバイスは、外部およびエッジデバイス自体が収集した、より大型のデータに基づいて微調整し動作することができます。例えばソウルの 国際金融センターモール では、デジタルサイネージを搭載型のエッジ顔認識システムに組み込んでおり、人の性別や年齢を検出して、その人にアピールしそうなカスタム広告を表示します。 [2]

エッジコンピューティングでは、買い物客を確認し広告を表示するプロセスがずっと早くなります。このシステムが、より大型のデータを使用しながら、より大型のクラウドシステムを動力源として、どの広告をどの日に表示するかをエッジシステムに通知していると想像してみてください。まさにこれこそが、共に作動するときに発揮されるエッジとクラウドのパワーです。

セキュリティの向上

セキュリティは、データを収集し処理する際に大きな問題となります。エッジコンピューティングは、キャプチャしたデータ をローカルに処理し、個人情報をクラウドに送信しないようにして、ミックスにもう一つ上のレベルの保護を追加することができます。

では、顔認識システムについて考えてみましょう。エッジコンピューティング のハードウェアがあれば、すべてのデータキャプチャをローカルで処理できます。人の年齢や性別などの一般的なデータは、後でビッグデータを分析するためにクラウドに保存できますが、実際の個人情報はエッジシステムにとどまります。

また、セキュリティは、中央化したデポジトリに頼るよりも作業負荷を分散することによって、個人データの利用可能性やアクセスを削減しながら分散型になります。

パワーを解き放つにはカスタマイゼーションが重要

エッジコンピューティングを成功させるには、 必要なデータ収集ポイントにインストールしたり、製品に組み込める堅牢でスリムで信頼性の高いシステムが必要です。また、エッジシステムがデータフロー、学習、臨機応変な適応などに基づいて正しく作動するためにプログラムできるようにするには、高度なレベルのカスタマイゼーションも必要です。

VIA には、 VIA SOM-9X20 モジュール VIA Edge AI 開発キットVIA ALTA DS 3 システムなどのQualcomm® Snapdragon 820E 組み込みプラットフォームによる、高度にカスタマイズできる幅広いエッジAIがあります。

VIA Technologies Japan株式会社