イタリアの大手テクノロジーウェブサイトはこのほど、VIA Europeの責任者であるTiziano Albaniに、VIAインテリジェント車載ソリューションプラットフォームについてインタビューを行いました。その抜粋の和訳は、以下のとおりです。オリジナルのイタリア語版はこちらからご覧いただけます。
VIAインテリジェント車載ソリューションプラットフォームはどのように機能し、どのように進化していますか？
当社は、VIAインテリジェント車載ソリューションで、企業が高度なAI安全システムをあらゆる種類、規模の車両や機器に迅速かつ便利に導入し、事故の防止、スタッフの意欲向上と健康状態の改善、生産性向上を実現できるように目指しています。
オンロードの商用車両向けのVIA Mobile360 D700 AIドライブレコーダーと、VIA Mobile360 M800 ビデオテレマティクスシステムの発売を機に、このプラットフォームの開発を開始しました。センサーとAIを活用した衝突防止と、デバイスが取得したドライバーの疲労や行動に関するデータをVIA Fleet Cloud Management Portalの分析機能と組み合わせることで、管理者は車両とドライバーに起きているあらゆることをリアルタイムで包括的に把握できるだけでなく、業務の安全性と効率性をさらに高める方法についてより深い知見を得ることもできます。
オフロードの商用車両や産業車両についても、VIA Mobile360 フォークリフト安全システムとVIA Mobile360重機安全システムの開発において、類似したアプローチを採用しました。VIA Mobile360 フォークリフト安全システムは、エンジン式とEVのいずれのフォークリフトにも搭載でき、多様な構成でAIを活用した人検出とドライバー安全システムによる検出をサポートしています。フォークリフトを運用する倉庫や産業施設に特有のニーズに対応するために、組み合わせて使用するVIA WorkX Connectクラウド管理サービスを設計しました。管理者は車両の使用状況をリアルタイムで追跡できるほか、オペレーターのパフォーマンスを監視し、トレーニングや健康面のニーズを特定することができます。
VIA Mobile360重機安全システムは、採石場や鉱山、建設現場、その他の過酷な環境で運用されるダンプトラック、油圧ショベル、ローダー、その他大型車両向けに設計されています。カメラによる検出と77GHzミリ波レーダーセンサーを組み合わせた強力なvSenseTMセンサーフージョン技術により、このシステムはあらゆる天候、照明、操作条件において接近する車両や機械、作業員をリアルタイムのオーディオアラートまたは視覚アラートでオペレーターに通知し、現場での事故を防止します。また、システムや機械の導入やメンテナンスを容易にするために、vCareのリモートサポートサービスやアプリケーションの提供と拡大を続けています。
必要なハードウェア、ソフトウェア、AI、クラウドの構成要素がすべて揃った今、当社は、車両の種類、導入場所、異なる環境に応じたアルゴリズムの最適化など、お客様特有の要件を満たすために、VIA Mobile360システムの継続的な改良に重点を置いています。例えば、VIA Mobile360重機安全システムでは、廃棄物管理トラックや高容量フォークリフト、建設車両や採掘車両に特化した構成の開発に取り組んでいます。
運用コストの削減とサプライチェーンの最適化といった産業界の要望に対して、VIAはどのようなソリューションを提案していますか？
VIAインテリジェント車載ソリューションは、車両の使用状況、位置、メンテナンスに加えて、スタッフのパフォーマンスや行動をリアルタイムで追跡し、効率を最大限に高めるために必要なデータを提供することで、お客様の運用コスト削減を可能にします。また、安全関連の事故の画像や動画を撮影し、クラウドにアップロードして分析するシステムの機能により、保険請求の処理、潜在的な訴訟問題の解決、事故が起こりやすい場所の排除やトレーニングが必要なスタッフの特定による安全性向上の機会を、さらなる節約につなげることができます。
当社のVIAインテリジェントエッジソリューションとVIAインテリジェント産業ソリューションでは、製造や包装の不良検出を自動化し、特定のエリアに立ち入る許可を、承認された安全服やヘルメットを着用した権限のあるスタッフのみに付与することで、製造や物流の費用を削減するを提供します。
企業におけるカメラベースのAIとクラウド管理システムの併用導入は、まだ初期段階にあります。特定業務の安全性と効率性のニーズに合わせて迅速に最適化することができる、拡張性の高いプラットフォームを手頃な価格で提供することで、上記ソリューションの導入を加速させることを目標としています。
社用車のフリート管理は、あらゆるレベルで必要性が増していますが、クラウドベースのモニタリングは、この領域にどのように革命を起こしていますか？この分野において、どのような提案をしていますか？
商用フリート向けにVIA Mobile360 D700 AIドライブレコーダーおよびVIA Mobile360 M800 ビデオテレマティクスシステムを、すべての主要なクラウドプラットフォームに対応した柔軟な統合・開発オプションと併せて提供しています。
VIA Mobile360 D700は、AI搭載の車線逸脱警告、前方衝突警告、ドライバーの疲労・注意力散漫の検出機能と、豊富な接続機能をサポートするデュアルカメラデバイスです。VIA Mobile360 M800の中核となる機能セットは、VIA Mobile360 D700と同じですが、モジュール式設計の採用により、トラックやバス、長距離バスなどの大型商用車や公共交通機関に適しています。
Amazon KVSを使用した50時間のライブストリーミングを含むVIA Fleet Cloud Management Portalの30日間デモが用意されており、リアルタイム追跡、動画アップロード機能付きの衝突アラート、走行履歴、およびその他多くのフリート管理機能の可能性の体験を希望する、あらゆる新規のお客様にご利用いただけます。さらに、お客様がこれらのシステムを既存のクラウドプラットフォームに簡単に統合できるように、VIA Fleet SDK、EVK、BSPパッケージの包括的なスイートを提供しています。例えば、VIA Fleet AWS Cloud SDKを使用することで、お客様はVIA Mobile360 D700またはM800を既存のAWSクラウド・インフラストラクチャに直接接続でき、デバイス側の開発は必要なく、付属のクラウドAPIを通じて迅速かつ容易に統合できます。
VIA Mobile360 フォークリフト安全システムの開発は、具体的にどのような要求やニーズにより決められていますか？アプリケーション事例を簡単に紹介してください。
発売当初、VIA Mobile360 フォークリフト安全システムの構成は、歩行者との衝突を防ぐための人検出カメラ2台と、ドライバーの疲労や注意力散漫を監視するためのドライバーカメラ1台という基本的なものでした。その後、より広範囲の検出というお客様の要望に応えるため、人検出用のリアカメラ1台とサイドカメラ2台を搭載した3PDパッケージを発売しました。これは、2PDパッケージの60°～120°の人検出範囲に対して、240°～300°の人検出範囲をサポートしています。
また、VIA Mobile360 WorkX Connectクラウド管理サービスは当初、車両の位置と使用状況のリアルタイム追跡を望む中国のお客様向けに開発されました。その後、クラウドベースのフォークリフト車両管理アプリケーションの需要拡大に対応するため、VIA Mobile360 WorkX Connectをグローバル展開向けに最適化しました。
その他近い将来に追加を予定している機能としては、シートベルト検出装置やカメラとスクリーン用の堅牢なRAM® Mountなどがあります。さらに、VIA Mobile360 重機安全システムをベースとした高容量フォークリフト向けのソリューション開発も視野に入れています。
